新山初代
昨日はいつもお世話になっているKAMEDAさんのご案内で新山初代のお墓に行ってきました。命日の翌日のお参りでした。谷中というところに行きました。東京の下町を見学するのも新鮮でした。お墓はひっそりとしていたけれどお花を添えるとポッと綺麗になりました。梨の木舎の方も一緒でお話をいろいろと聞けて嬉しかったです。ここは良い本がいっぱいです。
お墓を訪れ、家に帰り新聞を読みいろいろ考えました。新山初代。どうしてこんなに若くして死なねばならなかったのか。金子文子や新山初代が死んだ1920年代から80年が過ぎた今、私たちは同じ権力に自由を奪われようとしている。それでもまだ今私たちには言論の自由があるので諦めずにそれを行使しないといけない。そうでないと身を犠牲にして闘った金子文子や新山初代に申し訳なく恥ずかしい。この二人の女性が残してくれたものから学ぶべきことはあまりに多い。大きな勇気をもらいます。もっと研究が進み多くの人に二人の存在を知ってほしいです。小中学生向けの本などもあったらいいかもしれません。
ところで初代という名前がとても気に入りました。
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OH MY NEWS 斉藤貴男さんのコラムです。
→「あまりに醜悪な日本社会」
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<読書の記録>
在日二世の李春恵『「日本人」と「朝鮮人」のあいだ』より(1974年)
「私は、日々刻々、日常不断に『日本人』と『朝鮮人』の間を往復している振子のような存在である。ノートを書きつづけ、巷を徘徊している時、私は『朝鮮人』になろうと苦悶していた。何も考えず安穏とした生活をしている時、私は『日本人』になろうとしていた。しかし、そのいずれになることも許されず、いまも私は時計の振子だ。私の安住する場所はついに拒否されている。まるで電気時計のように、エネルギーが燃え尽きるまで(その時は私の死であろうか?)私は振子のように生きなければならないのだろうか?」
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エッケルマン『ゲーテとの対話』よりゲーテの言葉
「十分才気があり、豊富な知識を持ってゐる人は多い。しかし彼らは同時に虚栄心に富んでをり、近視的な大衆に才人として驚嘆されるために、恥も外聞も構はない。そして彼らには何も神聖なるものはない」
(シェイクスピアに関して)
「彼は全く豊富過ぎ、強力過ぎる。生産的な天性の人は、彼のために破壊したくないなら、毎年一作しか彼の作品を読んではならない…如何に多くの優れたドイツ人が彼のために、彼とカルデロンのために破滅したことだろう」
「シェイクスピアは我々に銀の皿に載せて黄金の林檎を呉れる。我々は彼の作品の研究によって銀の皿を手に入れるかもしれない。しかし我々は馬鈴薯しかそれに容れるものを持っていない、これが困ったことなのだ」
あのゲーテもシェイクスピアの与える銀の器には馬鈴薯しか持ち合わせていなかったとすると私の持っているのは馬鈴薯の万分の一のかけらくらいか。銀の皿を何枚持っていてもそれに容れるものがないとダメなようだ。私は銀の皿を手に入れるだけで精一杯だ。
お墓を訪れ、家に帰り新聞を読みいろいろ考えました。新山初代。どうしてこんなに若くして死なねばならなかったのか。金子文子や新山初代が死んだ1920年代から80年が過ぎた今、私たちは同じ権力に自由を奪われようとしている。それでもまだ今私たちには言論の自由があるので諦めずにそれを行使しないといけない。そうでないと身を犠牲にして闘った金子文子や新山初代に申し訳なく恥ずかしい。この二人の女性が残してくれたものから学ぶべきことはあまりに多い。大きな勇気をもらいます。もっと研究が進み多くの人に二人の存在を知ってほしいです。小中学生向けの本などもあったらいいかもしれません。
ところで初代という名前がとても気に入りました。
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OH MY NEWS 斉藤貴男さんのコラムです。
→「あまりに醜悪な日本社会」
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<読書の記録>
在日二世の李春恵『「日本人」と「朝鮮人」のあいだ』より(1974年)
「私は、日々刻々、日常不断に『日本人』と『朝鮮人』の間を往復している振子のような存在である。ノートを書きつづけ、巷を徘徊している時、私は『朝鮮人』になろうと苦悶していた。何も考えず安穏とした生活をしている時、私は『日本人』になろうとしていた。しかし、そのいずれになることも許されず、いまも私は時計の振子だ。私の安住する場所はついに拒否されている。まるで電気時計のように、エネルギーが燃え尽きるまで(その時は私の死であろうか?)私は振子のように生きなければならないのだろうか?」
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エッケルマン『ゲーテとの対話』よりゲーテの言葉
「十分才気があり、豊富な知識を持ってゐる人は多い。しかし彼らは同時に虚栄心に富んでをり、近視的な大衆に才人として驚嘆されるために、恥も外聞も構はない。そして彼らには何も神聖なるものはない」
(シェイクスピアに関して)
「彼は全く豊富過ぎ、強力過ぎる。生産的な天性の人は、彼のために破壊したくないなら、毎年一作しか彼の作品を読んではならない…如何に多くの優れたドイツ人が彼のために、彼とカルデロンのために破滅したことだろう」
「シェイクスピアは我々に銀の皿に載せて黄金の林檎を呉れる。我々は彼の作品の研究によって銀の皿を手に入れるかもしれない。しかし我々は馬鈴薯しかそれに容れるものを持っていない、これが困ったことなのだ」
あのゲーテもシェイクスピアの与える銀の器には馬鈴薯しか持ち合わせていなかったとすると私の持っているのは馬鈴薯の万分の一のかけらくらいか。銀の皿を何枚持っていてもそれに容れるものがないとダメなようだ。私は銀の皿を手に入れるだけで精一杯だ。
2006.11.29 Wed 08:30
谷中 やなか
よんじゃさん遠方からお疲れさまでした。
韓国でも獄死した人、活動の中で病死した人たちの墓を訪ねたいと思っています。
谷中を紹介しているサイトです。
谷中ホームページ、英文ページもあります
http://www.st.rim.or.jp/~hajima/yanaka/index-j.html
作家の森まゆみさんと友人が運営しているタウン誌のサイト。
http://www.yanesen.net/
法蔵院へ最初に案内してくれました。バックナンバーに記事掲載があります。
谷中の商店街のサイト
http://www.yanakaginza.com/home.html
Kamedaさん
こう見ると谷中は本当にお寺が多いですね。森まゆみさんの名前をどこかで見た覚えがあって著書リストを見てみたら
http://www.yanesen.net/books/mayumi/1135/
この本のタイトルをどこかで見たことがあったようです。未読ですが。地域に根差した活動をしているって素敵なことですね!
こう見ると谷中は本当にお寺が多いですね。森まゆみさんの名前をどこかで見た覚えがあって著書リストを見てみたら
http://www.yanesen.net/books/mayumi/1135/
この本のタイトルをどこかで見たことがあったようです。未読ですが。地域に根差した活動をしているって素敵なことですね!
FROM:よんじゃ URL 2006.12.01. Fri 06:39 [EDIT]